映画「草原の椅子」を見た感想

映画「草原の椅子」を見た。原作は、阪神大震災で被災した宮本輝が、シルクロード6,700キロ、40日にわたる旅を体験して執筆した小説で、映像化するのは難しいと言われていたらしいです。

それを5人による共同脚本で何とか映像化にこぎつけたようだ。それにしても、5人の共同って多いよね。
50を過ぎてからの3つの出会い。
富樫や貴志子との出会いは、物語的にもすんなりと進みます。
強烈だったのは、圭輔との出会い。

というか、ネグレクトに遭っていた彼の両親の身勝手さにびっくりする。

母親(小池栄子)は、新しい男に走り、その男の意向で子供の面倒は見られないと平然と言ってのける。病気で寝ている憲太郎の家へ乗り込んできて、病気が移ってお腹の子供に何かあったら訴えますよと捨て台詞を残して去っていく。一方の父親(中村靖日)も、一応は面倒を見る素振りは見せるが、仕事の為に日中は預かってくれと我儘を言った挙句、転職したから子供はもう関係ありませんと、これもまた一方的に去っていく。
極端な描写のように思えるが、モンスターペアレントとかクレーマーとかの記事を読むと、今の時代それ程驚くようなことではないようにも思える。怖い時代になってきた。
特に母親の小池栄子が凄い。
彼女の女優としての実力は確かなもので、ここでも出番は少ないながらも強烈な印象を残しています。
そして、この両親に振り回される佐藤浩市が見ていてもどかしいです。